ごん太の日記 9月

9月5日    体重 1.1kg

今日、僕はお医者さんに行ったんだ。
前に行った時、先生は優しかったし、看護婦さんはかわいかったから ちょっと嬉しかったんだ。
だって知らなかったんだもの、お医者さんってあんな怖い事 するなんて。 注射なんて知らなかったんだもの。 えっ、もう一回来月するの。
家出してやる!

9月11日    体重 1.4kg

今日、朝早くからkenとchikoは大阪に家を探しに行ったんだ。
ご飯はたくさん入れてくれたし、お水もあるし エアコンはついているし、夜遅くなるからって 電気も付けておいてくれた。
ちょっと雨がたくさん降っていて心細かったけど 僕は男の子、ちゃんと留守番できるから早く帰ってきてね。

まだかな。
もう夜になったし、雨はたくさん降っているし だんだん寂しくなってきた。
早く帰ってこないかな。

もうご飯もないよ。
風はきつく吹いているし、僕独りでこんなに長くお留守番した事 ないよ。
テレビがついていないから、知らなかったんだ。
2人が新幹線に閉じ込められているなんて。
そんな事は分からないから、僕はただおびえていたんだ。

夕方の4時になって2人は帰ってきた。
僕は腹を立てて、近寄らなかった。
2人は自分達が大変な目にあっていたのに、僕に謝るんだ。
昨日の18時に新大阪を出た新幹線は、今日の12時にやっと米原に着いたらしい。 勿論、車内販売の食べ物も飲み物もなくなって それでもずーっと僕の事だけを心配していたって。 電車を待っていたら、いつ家に帰られるか分からないからって 大垣から2万円も掛けてタクシーで帰ってきてくれた。

僕はお腹がすいたし、寂しかったし 素直に甘える事が出来なかったんだ。
ごめんね。

10月